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腸脛靱帯炎〜膝外側の痛み〜

腸脛靭帯炎とは膝の外側が痛くなることです。
ランニングなどで走り過ぎると痛くなりやすい部位です。
実はぼくも昔腸脛靱帯炎になりました。
その時のことを順に書きます。

・右シンスプリント(内くるぶし周辺の痛み)が20108年9月に勃発(ここではシンスプリントになった原因は書きません)
・約3ヶ月半運動をほとんどしていない状態で2019年1月のムンバイマラソンに向けて12月末からロング走を週一で実施した
・ムンバイマラソンを走り、その時の自分には無理なスピードで走り切って左腸脛靭帯炎勃発

細かく書くともっとあるのですが大体こんな流れです。

この怪我を完治させることに成功する前でしたら「大腿筋膜張筋をほぐせば治る」と考えてました。
↓これが大腿筋膜張筋

大腿筋膜張筋

確かに上の写真の赤い部分をほぐすと治る方が多いのも事実です。
しかし、ぼくは自分の体を自分の理論で治そうとしましたが治りませんでした。

ムンバイマラソンを走ってから強烈に左膝外が痛くなり、ほとんど走れなくなりました。
ぼくはなぜ腸脛靭帯炎になったのか考えました。
上記しましたが、大腿筋膜張筋の緊張から来るものと安易に考え、拳汰さんにほぐしてもらいました。
しかし、一向に良くなる気配はありませんでした。
2019年3月の鹿児島マラソン三日前に痛みを発してる主因を見つけ、何とか鹿児島マラソンを完走することが出来ました。
鹿児島マラソン後もその主因を意識して治療し今では完治しました。
違和感やたまにくる痛みなど一切ありません。

それでは長くなると思いますが、腸脛靭帯炎の治し方を解説していきます。

上の写真の赤い部分は筋肉で、白い部分は膜です。
赤い部分の筋肉が「何らかの原因」で硬くなることで白い部分の膜が引っ張られます。
そしてランニングなどの繰り返しの動作で引っ張られた膜の付着部である膝外に炎症が起こり痛みとなって現れます。
ですので、膝外に痛みがあるからといって膝外の治療しても意味はほとんどありません。
湿布や氷で冷やすなどはその場しのぎの対処療法です。
赤い部分の筋肉をほぐしてあげることがまず第一の治療法です。
それでも良くならない場合、別な部位に原因があります。
良くならないとは、治療して大体1週間前後で結果が出ない場合のことを言います。
完治するわけではなく、全く回復の兆しがみえない場合です。
もちろん、治療中なのに運動をしたりして回復しない時もあります。
こればかりは治療に専念するよう説得するしかありません。


赤い筋肉の部分をほぐして良くならない場合、次は「腰付近」の治療に移行します。
ランニングされてる方を見かけるとほとんどの人が猫背で走ってます。
猫背で走るといわゆる「腰が落ちている」状態になります。
腰が落ちると骨盤が後ろに傾き、股関節が外向きになりいわゆるガニ股になります。
ガニ股で走ると股関節が開いた状態で走ることになります。
この「股関節が開いてる状態」というのが大腿筋膜張筋を引っ張ることに繋がります。
ですので、猫背を改善すると大腿筋膜張筋が改善するということです。
2019鹿児島マラソンの三日前にそのことに気付き、それを改善する治療をしたところ痛みが激減し、なんとか完走することが出来ました。
それまで練習が全くと言って良いほど出来ていない中で完走出来たことは本当に嬉しかったです。


少し話はそれますが後々の説明で必要になるので腰の衝撃に関することを書きます。
ランニングは「走る」という動作の繰り返し運動です。
足が着地するとその衝撃が体に伝わります。
筋肉は体を動かすだけが目的ではありません。
衝撃を吸収してくれる役目も持っています。
(反復動作の繰り返しであるランニングは股関節周辺を痛める方が非常に多いです。)
特に衝撃を吸収してくれる部位は脚の内転筋と体幹の筋肉です。
この部位が弱いと不調が起こることが多々ありますので心当たりがある方は気を付けてください。

これまた少し話がそれますがランニングフォームのことを書きます。
ランニングのフォームで「前傾姿勢で走れ」とよく言われます。
この前傾とは、上半身を前に倒すだけでなく、骨盤から倒さないと本当の前傾姿勢での走りになりません。
骨盤を倒すには腰回りの筋肉が重要ですし、腹筋が縮こまっていたら綺麗な前傾を保てません。
そしてハムストリングスと臀筋を使って走らない上手く走れないのも前傾姿勢での注意点でもあります。
↓この動画を参考にどうぞ

https://www.youtube.com/watch?v=rlNQQTvRMSg


上述した「衝撃」と「フォーム」が腸脛靭帯炎の引き金となりました。
衝撃を吸収する筋肉やフォームを維持する筋肉がない状態でムンバイマラソンの練習や本番を走ってしまい、膝外に痛みが出てしまいました。


上述しましたが、腸脛靭帯炎になるにも人それぞれ原因があります。
もちろん同じこともありますが、絶対同じというわけではありません。
どこの筋肉がどのように作用し痛みとして現れたのかは中々一般の方にはわからないことかと思います。
中々腸脛靭帯炎が良くならない方もいらっしゃると思います。
治療のアプローチが間違えていれば治るものも治りません。
体のことはプロに任せた方が良いです。
皆さんのご来院を心よりお待ちしております!