歩くと股関節が痛い。
「歩き始めが特に痛い」
「脚を前に出すと痛い」
「体重をかけた瞬間に痛い」
痛みの出方は人によって違います。
そして同じ「股関節が痛い」でも、前側が痛いのか、外側なのか、お尻側なのかによって、負担がかかっている筋肉も変わります。
まず大切なのは、どの部位が、どんな動作で痛むのかを確認することです。
歩くと股関節が痛むのは、周りの筋肉も関係する
股関節の周りには、歩くために働くたくさんの筋肉があります。
脚を前へ出す筋肉。
身体を片脚で支える筋肉。
脚がふらつかないように支える筋肉。
歩くという何気ない動作でも、こうした筋肉がそれぞれ働いています。
そのため、一部の筋肉に負担が集中したり、逆に十分に働けていない筋肉があったりすると、歩く動作の中で痛みが出ることがあります。
ここから少しだけ、痛む部位ごとに見てみましょう。
股関節の前側・脚の付け根が痛い
脚の付け根には、脚を前へ動かしたり身体を支えたりする筋肉があります。
たとえば、
脚を前へ出すと痛い
立ち上がると痛い
階段を上ると痛い
といった場合には、前側や内側にある筋肉の状態を確認します。
ここで関係することがあるのが、腸腰筋や内転筋などの筋肉です。
ただし、「前側が痛いからこの筋肉」と一つに決めるのではなく、実際にどの動作で痛みが出るのかを合わせて考えることが大切です。
股関節の外側が痛い・張る
股関節の外側には、歩いているときに身体や骨盤を支える筋肉があります。
外側の症状では、
歩き始めに気になる
外側が張る、重い
何となく違和感がある
と感じる人もいます。
この場合には、大腿筋膜張筋や殿筋など、股関節周囲の筋肉の状態だけでなく、筋力や歩き方なども確認していきます。
お尻側が痛い
股関節の後ろ側やお尻にも、歩くために重要な筋肉がたくさんあります。
そのため、お尻側の筋肉に負担がかかって痛みが出ることもあります。
一方で、お尻周辺の痛みは腰など別の部位から影響していることもあります。
そのため、「股関節の後ろが痛いから、お尻の筋肉だけを見ればいい」とは限りません。
「筋肉が硬い」だけでは分からない
股関節が痛いと、
「骨に問題があるのかな」
と思うかもしれませんが、それだけではありません。
筋肉そのものの量、筋力、左右差だけでなく部位による筋力差、歩き方、身体全体の動きなども大切です。
ある筋肉ばかりが頑張り、別の筋肉が十分に使えていないことで、特定の部位へ負担が集中していることもあります。
つまり、痛い筋肉を見つけるだけでなく、
「なぜ、そこへ負担が集まっているのか?」
まで考える必要があります。
変形性股関節症と診断されていても
変形性股関節症と診断され、
「変形しているから痛いのは仕方がない」
と思っている方もいます。
しかし、画像で確認できる変形の程度と、実際の痛みの強さが必ずしも同じとは限りません。
また、関節軟骨そのものには痛みを感じる神経がありません。
そのため、画像だけで痛みを考えるのではなく、今どの動作で痛みが出ているのか、周囲の筋肉がどう働いているのかを見ることも重要です。
これまで整形外科で検査を受けたことがなく、変形などを確認した方がよいと考えられる場合には、画像検査をおすすめすることもあります。
まとめ
歩くと股関節が痛いとき、
「股関節が悪いから痛い」
だけでは、まだ十分な答えではありません。
まず、
どの部位が痛いのか。
どんな動作で痛むのか。
そこから、
どの筋肉に負担がかかっているのか。
筋力や筋肉量はどうなのか。
歩き方はどうなのか。
と、一つずつ確認していく。
そうすることで、「歩くと痛い」という症状の中身が少しずつ見えてきます。
歩くたびに股関節を気にする毎日から、何も気にせず歩ける毎日へ。
まずは、今の身体で何が起きているのかを知ることから始めます。
