走ると膝裏やふくらはぎの上側が痛む原因とは?

ふくらはぎ上部の痛みの原因を突き詰める

ふくらはぎ上部の痛みとは?

 ランナーやスポーツ選手が「ふくらはぎを肉離れした」と感じるケースは少なくありません。一般的には、ふくらはぎの筋肉や腱に繰り返し強い負担がかかり、局所に炎症や損傷が生じることが原因と説明されることが多いです。

 しかし当院の臨床経験では、実際には腰からの神経圧迫が関わっているケースが非常に多いと考えています。坐骨神経から分岐する脛骨神経はふくらはぎの裏側を支配しており、腰椎(特にL5〜S1)の不安定性や圧迫があると、その影響が間接的に下腿裏側上部に痛みとして現れます。局所に明らかな損傷がなくても「張り」「引きつるような痛み」が出ることがあり、腰部を整えることで症状が改善する例を数多く経験しています。

なぜランナーに多いのか?

 マラソンや長距離走では、一歩ごとに体重の2〜3倍の衝撃が腰や下肢に伝わります。フルマラソンでは数万回もの着地を繰り返すため、小さなフォームの乱れでも大きな負担になります。特に上下動の大きい走り方をしているランナーは、腰椎への圧縮ストレスが強まり、神経圧迫による痛みを引き起こしやすくなります。

 この上下動を抑えるための方法のひとつに、腰の高さを変えずに股関節から下だけを使ってジャンプする運動があります。腰を安定させたまま弾む感覚を身につけることで、走行中も重心を水平に運びやすくなり、神経や筋肉への余計な負担を減らすことができます。

原因の主なタイプ

原因カテゴリ詳細内容
局所の筋腱ストレス腓腹筋やハムストリングスの付着部に繰り返し負荷がかかり、炎症や微小損傷が起こるとされている。多くの治療現場ではこの説明が一般的
腰の神経圧迫腰椎(特にL5〜S1)の不安定性や圧迫によって坐骨神経・脛骨神経にストレスが生じ、ふくらはぎ裏側上部に痛みとして現れる
骨盤中立位が保てない腹筋下部や骨盤底筋の機能低下により骨盤が前傾・後傾しやすく、腰部や神経への負担が増大する
殿筋不足大殿筋・中殿筋の働きが低下すると股関節の安定性が失われ、腰部への負荷が強まり、結果的に神経圧迫を助長する
上下動の多い走り跳ね上がるようなフォームは腰椎への圧縮ストレスを繰り返し加え、神経圧迫のリスクを高める。マラソンのように長時間繰り返すことで痛みに直結する
動作の癖膝を伸ばしきって着地する、腰を反らせて走るなどの癖が、腰部や股関節を介して下腿裏側に間接的なストレスを与える
全身の連動性の不足体幹と下肢の協調が乏しく、股関節から下だけで衝撃を受けてしまい、腰や神経への負担を増やす

まとめ

 下腿裏側上部の痛みは、一般的には筋肉や腱の問題と考えられていますが、実際には腰の神経圧迫が大きく関与しているケースが多く見られます。世間的には少数派の考え方かもしれませんが、臨床現場では腰周辺の安定性を整えることで改善する例が多数存在します。

 ふくらはぎの痛みを単なる局所のトラブルと考えるのではなく、体幹や骨盤の安定性、腰部の状態に目を向けることが、改善と再発予防のために重要です。


ふくらはぎ上部の痛みの治療方法についてはこちらで詳しく解説しています。
▶ ふくらはぎ上部の痛みの治療法

実際にふくらはぎ上部の痛みで来院されたランナーの症例はこちらでご紹介しています。
▶ふくらはぎ上部の痛みの症例集

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