まずは患者さんの状態を書きます。
50代女性(Tさん)
右股関節付け根(前側)の痛み
特に動き始めに痛みがあり
10年前から股関節に痛みはあったが、最近突然の激痛で歩行に不安を覚えるようになった
突然の痛みに声が出てしまうほど
出産経験なし
ここ数年、毎日約1時間ほどのウォーキングをしていた
来院当初の状態を以上です。
動き始めの痛みが強烈にあり、どうすればいいのか迷い、ネットで調べたらぼくの手整骨院が検索に引っかかったとのことでした。
60分1回、15分2回のマッサージをしたら激痛がほとんどなくなり、多少の痛みのような違和感が残ったけど、その後の※負荷をかけたリハビリ(15分)を約10回程度したら痛みはほとんど消失しました。
この間約2ヶ月です。
これまでの痛みがなんだったのかと思うほど痛みがなくなり、安心して日常生活を送れているようです。
治療をしてのインプレッション
まず最初に状態をTさんから伺うと、問題なく治るだろうと思いました。
なぜなら、同じような方を数多く診ており、同じように治るだろうと思ったからです。
だからと言って「絶対」ということはありませんので、慎重に治療を進めなければなりません。
股関節周辺の筋肉を触知すると、そこまで強い筋肉のコリやハリはありませんでした。
股関節(大腿骨頭)の変形も触知した感じでは無いように感じました。
股関節の付け根の痛みがある場合、大腿部の内転筋に問題があることが多いので、そこを重点的にほぐしました。
60分の施術が終わったら筋肉の弛緩をしっかりと確認し、次の施術で筋肉への手応えを感じました。
その後、股関節の動きとTさんのインプレッションを確認したところ、負荷をかけたら一気に痛みが取れると判断し、次から動かしました。
負荷をかけてのトレをすればするほど状態は良くなり、2ヶ月経ったら若干の違和感が出るくらいになりました。
それでも我々は注意を怠ることなく、Tさんの状態を毎回聞きます。
施術を行った方が良いと判断したらそうしますし、動かした方が良い場合は動かします。
この判断が非常に難しく、熟練した経験と知識が必要となります。
ここが我々の存在価値と言っても過言ではないでしょう。
負荷をかけてのリハビリは最初多くの方が不安になります。
巷での股関節痛に対する対処法とは真逆だからです。
安静、経過観察、年齢によるもの、骨の問題などをイメージするかと思います。
これらの全てを拒否するつもりはありませんが、時と場合によります。
股関節治療の基本はまず筋肉のコリとハリを取ることです。
その後状態を診てから少しずつ負荷をかけます。
いきなり強い負荷をかけてはいけないので、動きを確認しながら負荷をかけます。
その時は患者さんのインプレッションが非常に大事になるので、注意深く耳を傾けます。
ある程度の負荷をかけることで、股関節の動きが非常にスムーズになり、痛みが激減します。
正確な負荷と動きをすることが絶対条件となるので、この判断は素人ではまず不可能だと思います。
どんなことでも言われますが、股関節痛の治療でも同じで、早期治療が何より一番です。
早ければ早いほど完治する確率が上がります。
特に股関節が変形する前に適切な治療を行えば、完治することがほとんどです。
先天的素因、他に原因がある場合は例外となることもありますが、それでも早ければ早いほど皆さん完治への道を歩まれる確率が上がります。
少しの痛みだから、そのうち治る、自分は大丈夫と思われてる方が本当に大多数です。
酷くなってからでは治るものも治らないので、信頼の置ける治療院で治療されて下さい。
その候補にぼくの手が入れば幸いです(*^ω^*)