症例1
🧑🦰 患者プロフィール
- 年齢・性別:30代 男性
- 住まい:鹿児島市
- ランニング状況:月間180km、週4回(ポイント練習+ジョグ)でサブ3.5を目指して練習中
- フルマラソンのタイム:3時間40分台
🩺 来院時の症状
- 坂道インターバルを続けていた頃から、右股関節の前側(上前腸骨棘の少し下あたり)に張りを感じ始めた。
- その後、スピード走や上り坂で脚を前に振り上げると鋭い痛みが走るようになり、5〜7km地点でフォームが崩れる。
- 階段昇降や長く座った姿勢から立ち上がるときにも付け根前面がつっぱる。
🔍 検査・評価で分かったこと
- 腸腰筋の圧痛と短縮が顕著で、大腿直筋も伸張制限あり
- 骨盤が走行中に後傾方向へ崩れやすく、腹筋下部(腹横筋・骨盤底筋)の支持が弱い
- 股関節伸展終末域で代償的に腰椎伸展が入り、前側に詰まり感が出現
- 片脚立位で体幹が後方に逃げ、脚を前に出す動作が腸腰筋頼りになるフォーム
- 過度なストライド(オーバーストライド)傾向で、接地が身体前方に入り前側牽引ストレスが蓄積
🛠 施術・リハビリの内容
- 腸腰筋と大腿直筋の過緊張を軽減し、股関節前面の動き出しを改善する徒手アプローチを実施
- 骨盤の中立位を再学習するため、腹横筋と骨盤底筋活性エクササイズ(ドローイン+ヒールスライド)から開始
- 股関節伸展を殿筋主導で行うヒップヒンジドリルを導入し、屈曲筋の負担を分散
- スプリットスタンスで体幹を保ちながら前後荷重を切り替える練習を段階的に進め、登坂動作に移行
- 4週目で5kmまで痛み軽減、6週目にはペース走10kmで症状ほぼ消失
🏃♂️ 再発防止のために
- 登坂練習は強度と本数を段階管理し、骨盤位置を意識した短めストライドで実施
- 日常座位から立ち上がる際に下腹で骨盤を支えるクセづけ
- ラン前ウォームアップに股関節伸展ドリルと腹筋下部活性を組み込み、週1回フォーム撮影で確認
😊 患者さんの声
「股関節の前が痛むのは距離の問題と思っていましたが、骨盤の支え方とフォームを変えるだけでここまで違うとは思いませんでした。坂もまた練習に入れられそうです。」
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